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HIMSS17 参加レポート

himss17 intersystems booth

2月19日(日)~23日(木)に、米国フロリダ州オーランドにて開催された 「2017 HIMSS Annual Conference & Exhibition」に参加したので、レポートする。
これは、HIMSS(医療情報管理システム協会:The Health Information and Management Systems Society)が開催する国際的な年次イベントだ。

今年のHIMSSでは、300以上のカンファレンスやワークショップ、ラウンドテーブルなど様々なプログラムが開催され、医療IT専門家、医師、世界中の医療ITベンダのエグゼクティブ等、4万人以上の来場者があり、展示エリアでは1200以上の企業が出展していた。

インターシステムズ社の出展について

毎年、インターシステムズ社もHIMSSに出展しており、今年は「患者中心の持続可能な医療の実現」(Sustainable and patient-centered healthcare)をテーマにブース展示を行った。ブースでは、インターシステムズパートナ16社のデモ展示があった他、ブース中央にはミーティングエリアを設けて連日多くのお客様との打合せが行われ、盛況であった。

正面にはシアターを設け、ゲストスピーカを招いて、連日数多くのプレゼンテーションをしていた。基調講演では、ロードアイランド品質組織(RIQI:Rhode Island Quality Institute)のCEOであるローラ・アダムス氏が、RIQIにおける相互運用性実現に向けての取組みや、それによって可能になったリアルタイムの分析や予測モデルなど様々な付加価値サービスについて講演をされた。

*基調講演、その他のプレゼンテーション(一部)の動画は、インターシステムズのWebで公開しているので、ご興味があればご覧ください。

企業展示

企業展示エリアでは、1200社以上の企業によるブース展示や企画展示が行われていた。

インターシステムズのパートナ企業であるEpic社は、会場の中央に最も大きなブースを構えて先進の医療ソリューションを展示し、常に多くの来場者で賑わっていた。
昨今、注目されているAI、IoTやVRについて展示している企業が多く、、多数の来場者を集め、関心の高さを示していた。
また、個人的に最も心に留まった事は弊社のマーケティングメッセージでもある「Interoperability(相互運用性)」と言う単語を会場のあちこちで目にしたことである。国内では Interoperability が強く押し出される事はそう多くないと思うが、USでは当然のキーワードの様に相互運用性が重要であると訴えていたのが印象的だった。

http://www.intersystems.com/wp-content/uploads/sites/23/2017/04/himss17_ehibition.jpg

カンファレンス

HIMSSでは数多くのカンファレンスが行われており、その中から「地域医療連携」にテーマを絞りいくつかを受講した。カンファレンスの中で、米国での連携について印象に残った点がいくつかある。医療連携への参加者と言う意味では単なる医療介護連携、多職種連携に留まらないより広い意義での連携、、例えば精神科医や刑務所との連携が活発に議論、実践されている事や、技術的側面では、日本ではまだ馴染みが薄いかも知れないが、”FHIR規格”での連携や、インターフェースのAPI化と公開についてのセッションが設けられていたことである。米国においては、技術的にも制度的にも日本より、一歩進んだ難易度の高いテーマに取り組んでいると感じた。

最後に

私個人は初参加だったが、HIMSSは、アカデミックな学会と「国際モダンホスピタルショウ」のような商用展示会が、同時に一つの大規模なイベントとして開催される、日本にはないユニークなイベントである。強いて言うならばITEMはこれに近いかもしれない。また、日本からの参加者は、カンファレンス発表者を含め、少ない印象だったが、米国を中心に世界の最新の医療ITの動向を知ることのできる貴重な場であり、日本の医療ITにも学ぶことが多く、大きくアピールもできる場でもあるので、さらに多くの日本人が参加されるようになればよいと思う。

全体の感想としては、展示会、カンファレンスとも「Interoperability」(相互運用性)に尽きる。
相互運用性の重要性が、医療連携を実現する上で重要なテーマとして認識されており、日本とは別次元の議論が繰り広げられていると改めて感じた。USでは電子カルテベンダと顧客である医療機関の関係性が日本とは異なり、データは患者のモノであり、システムについても過度に電子カルテベンダに依存する事をしない。この点について、国内においても目の前の「明確だが難解な課題(医療側は診療情報の標準化、IT側はデータの構造化とオープンな接続性)」から目を背けることなく、走りながら考える姿勢を持たなければ日本の医療IT業界は遅れを取っていくのではないかと感じた。

投稿者:インターシステムズジャパン 営業部 南部茂樹

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