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最新データプラットフォームでデータアーキテクチャを簡素化する3つの方法

パンデミック後の経済状況が楽観な見通しとなる中、企業は正確で信頼性の高いデータをリアルタイムで一元管理する必要があり、これによって、顧客への価値を届けたり、リスクを軽減し、新しい機会や課題に迅速かつ効率的に応えることができるようになります。

しかし、さまざまな種類のデータやワークロードを管理するために、複数の多様なテクノロジーを蓄積してきた多くの企業にとって、それは簡単なことではありません。このような組織のITリーダーは、おそらく自らの責任ではない、不必要なアーキテクチャの複雑さと遅延に直面しています。

全体的な目的はアジリティ(俊敏性)の向上であり、アーキテクチャの簡素化は、コスト削減、パフォーマンスの向上、セキュリティの向上につながるため、真の目標と言えます。アーキテクチャーの簡素化は実現可能であり、すべての組織が手の届くところにあります。そのための3つの方法をご紹介します。

マルチモデル・パスウェイ

これらの単純化への道の第一は、純粋なマルチモデルデータベースです。これは、キーバリューデータベース、ドキュメントデータベース、グラフデータベースなどの複数の特殊な目的のデータベース管理システムを、ディスク上で単一表現のデータに置き換えるものです。このデータベースは、データを重複させることなく、オンデマンドで任意の形式でアクセスが可能です。

このマルチモデル・アプローチは、多くのビジネス分野で採用できるものです。例えば、ホスピタリティ業界では、1つのホテル予約アプリケーションが5つのデータベース管理システムを使用している場合があり、これはデータの高可用性に悪影響を及ぼす可能性があります。各施設では、スケールアウト、ロード、ディザスタリカバリ、可用性、セキュリティなどのモデルがそれぞれ異なるため、データが重複し、問題が発生する可能性が高くなります。

このようなシステムで動作するアプリケーションは、大規模なテストを行わなければならず、データの再利用にも問題があります。複数の製品を学ぶ必要がある上に、デバッグやサポートに社員の多くの時間が費やされ、総所有コストが増加します。

簡素化されたホテル予約アプリケーションでは、開発コストが3分の1に抑えられることと比較してみてください。単一のマルチモデルのシステムは、比較的容易に拡張でき、共通プールからのデータへのアクセスが容易になります。また、要件の変化に合わせてリファクタリングするのも簡単で、システム間のレイテンシーも解消されます。

トランスリティカル・データプラットフォーム

よりシンプルなアーキテクチャへの2つ目のアプローチは、トランザクショナル-アナリティック(translytical)プラットフォームを活用します。これは、トランザクションとアナリティックのデータ管理機能を単一のデータベースエンジンに統合したものです。トランザクションシステムがトランザクション処理を最適化するのに対し、分析システムはクエリや分析ワークロードを最適化します。このような機能を1つのデータベースエンジンに集約することで、リアルタイムでの洞察やアクションに分析を利用する際に、妥協することなく高いパフォーマンスを実現します。高度なデータプラットフォーム技術は、この統合されたアーキテクチャを配置し、システム間でデータを移動する際のレイテンシーを排除します。これは、どちらのワークロードにおいてもパフォーマンスやスケーラビリティを犠牲にすることなく実現されています。

世界的な金融機関では、単一のトランスリティカル・プラットフォームを導入することで、大手投資機関が 1 日に何十億もの取引や注文を処理すると同時に、企業内の何百ものアプリケーションから 1 秒間に何千もの同時リクエストを処理することが可能になっています。ある組織では、取引の処理能力が3倍以上に向上し、データの取り込み量は10倍になりました。この新しいアプローチにより、運用コストは75%削減され、これは誰が見ても驚くべき数字です。

データベース内機械学習

簡素化のための3番目の最新パターンは、インデータベース機械学習(ML)です。データ管理とデータサイエンスのために別々のプラットフォームを用意する必要がなくなり、MLのような高度な技術の最適化を阻む多くの障壁を克服することができます。それには、常に専門家の不足や使えるデータの問題などがあります。

インターシステムズでは、AutoMLやIntegratedMLといった形で、データプラットフォームに直接ML技術を組み込むことで、簡素化を図っています。これにより、ビジネス上の問題を理解していても、データサイエンスの専門知識を持っていないスタッフでも、MLモデルの開発を容易に行うことができます。組織内のデータサイエンティストにとっても、AutoMLはもう一つの大きなメリットがあります。それは、モデルのチューニングや評価など、より価値の高い活動に生産的な時間を割けるようになることです。また、これらの機械学習モデルをプロセスやワークフローに組み込むことで、イベントやトランザクションに基づいてリアルタイムに実行される、インテリジェントなデータ駆動型の予測プロセスを簡単に構築することができます。

アーキテクチャの簡素化ですぐに実現

複雑なアーキテクチャを持つ企業は、データマネジメント技術の進歩により、どのような方法で簡素化を図ろうとも、運用上およびコスト上の大きなメリットを得ることができます。例えば、総所有コストの大幅な削減、より高いレベルのパフォーマンスと効率性、そして重要なスケーラビリティとレジリエンスなどです。これらのメリットは、オンプレミス、クラウド、ハイブリッドのいずれの環境であっても、すぐに得られるものです。

これまで見てきたように、データベース管理の進歩により、データ・アーキテクチャの簡素化はパフォーマンスを犠牲にするものであるという古い概念は過去のものとなりました。このような代替案は、マルチポイントソリューションを展開することではるかに複雑になり、データがより脆弱な場所に移動する必要があるため、データを危険にさらすことになります。今こそ、単純化することで、ベスト・オブ・ブリードのアプローチよりも多くの利点があることに気づくべき時が来ています。簡素化の利点は、それ自体で十分に明らかです。

マルチワークロード、マルチモデルデータベースで何が可能かについての理解を深めるため、その長所と短所、昨今のトレンドについて、IASAカンファレンスでジェフが語っています。このフルレコーディングを是非お聞きください。

 
ジェフ・フライド
インターシステムズ プロダクト・マネージメント ディレクタ。長期に渡りデータ管理の分野に注力し、特に、優れたデータ駆動型アプリケーション開発に情熱をもって支援をしている。インターシステムズに入社以前は、BA Insight、Empirix、TeloquentでCTOを務め、また、FAST Search、Transfer、Microsoftで、プロダクト・マネージメントを率いた。データマネージメント、テキスト分析、エンタープライズサーチ、相互運用性の分野で豊富な経験を持つ。業界で多くの講演や取材を行っており、15の特許をもつ。また、50以上の技術論文の著者であり、3冊の共著がある。

 

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