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医療の改善を実現するには ―システム運用をいかに変革するか

医療システムの運用をいかに改善するかについて、千載一遇の機会が今ここにあります。

最近の研究で、医師や看護師などの医療従事者は、患者のケアに使う時間が50%以下であることが分かりました。医療従事者は、残りの半分の時間を、管理的な作業に使っており、これが医療従事者の燃え尽き症候群のリスクを高めています。こうした作業には、文書のファックス、患者が利用できる医療サービスの調査、保険会社との保険適用についての検証と調整、必要な情報を文書にして、保険支払のために電子医療記録へ入力するなどが含まれます。こうした事務的作業の負担を軽減し、結果として起こる燃え尽き症候群をなくすソリューションは存在します。

今日、医療費を払う保険会社や医療提供者は、違う言葉で話し、違うツールを使っています。診療と財務のニーズを翻訳する時に、問題が起こることが分かっています。 InterSystems HealthShare のような相互運用プラットフォームは、保険会社と医療従事者が、彼らのパートナーと、ほぼリアルタイムでコミュニケーションを行う機能を提供します。プラットフォームを使うと、イメージやファックスではなく、データとして自動的に情報交換が可能です。データとして情報交換すると、意思決定のさらなる自動化を可能にし、事前自動認証といった管理タスク、入院手続きの確認、保健請求書類などの事務手続きをより効率化することが可能になります。

こうした情報交換は、また、機械学習やその他先進的なデータサイエンスの活用にも扉を開きます。よりよい意思決定を可能にする人工知能の利用は、インターシステムズの新しい IRIS Platformの機能の一部として提供され、保健機関と医療施設を特定して、将来、さらなる事務手続きの非効率さの改善を支援します。

相互運用性の真の価値は何か

EHR の更新情報入力、コーディングや請求手順、外部との連絡など、医療スタッフが縛られる作業時間は、米国エコノミーの3.5兆ドルにも及ぶと言われています。医療スタッフの全ての事務的作業時間をなくすことは不可能ですが、医師が医療ケア提供に時間が注げるよう、タスクを自動化するのに、2兆ドルあまりの医療システム能力が費やされているという議論があります。こうした数字を、半分、1/3、あるいは1/8にできれば、大きなインパクトがあります。こうした問題は解決することが、毎年のコスト削減となります。これによってマクロレベルでの価値をもたらす一方、ミクロレベルでの価値も生み出します。

ケアを提供する医師にとって、管理作業の負荷の削減は価値あることで、医師の燃え尽き症候群と満足度に直接的に関係してきます。夜遅くまでの仕事やタスクは、直接的な患者ケアの時間を奪い、医療従事者の中に伝染的な不満を生み出します。こうした燃え尽き症候群は、システムが、保険会社と医師の生産性ニーズに応えようとするため、雇用主や個別の患者コストに繋がります。

患者個人にとっての相互運用性の価値は、医師が彼らの健康履歴のすべてを把握した上で提供される診療ケアです。医療機関にかかると、慢性疾患や特定疾患など自身の健康履歴の完全な記録がある、あるいは、身内が救急搬送されたとき、最初に処置する医師が、処方されている薬の情報や薬物アレルギーの情報をもっている場面を想像してみてください。相互運用性は、文字通りリアルタイムデータ交換によって命を救うことができるのです。

では、次に何をすべきか

保険会社や医療組織のCIOは、毎年数億をソフトウェアやハードウェアに使いますが、両組織の日々の仕事は、ファックスや電話に大きく依存しています。これは、私たちが医療システムで、ソリューションによってアウトカムを改善してこなかったという10年来の問題です。こうした問題には、医師不足、医療過誤、医師の満足度、燃え尽き症候群の割合、顧客満足度の割合、医療費の問題などが含まれます。

すべきことは、保険会社と医療組織間で問題解決のための「行動をとる」ことであり、技術の問題ではありません。では、どこから始めましょう。手作業が自動化でき21世紀への扉を開く道は、どこにあるのでしょう。

私の同僚である プレマ社のエグゼクティブバイスプレジデントで、CFO、チーフアクチュアリーでもあるデビッド・ブラザが、ITストラテジーのリサーチディレクタ、ジェフ・リブキンと共に HIMSS19 で講演をします。2月13日、12:00 ~ 1:30m、ローゼンセンター、サロン10で、保険会社と医療機関との協調について議論します。詳しくは、 こちらをご覧ください。

 
筆者について

コルト・コートライト 

プレマ・ブルークロスにおいて、データおよび分析を主導すると同時に、210万人の会員、3万8千人の医師のネットワーク、アマゾン、マイクロソフト、スターバックス、エクスペディアなどの企業個人会員に影響を及ぼす戦略立案責任者。
新製品イノベーション、戦略的パートナシップ、先進的な分析およびデータ管理ソリューションにおいて、20年以上の経験をもつ。近年、ランドマーク、MOBE、クオーター、Vin/BookMD、コレクティブメディカルテクノロジー、カーディナルアナリティクスなどの企業向けの初期製品導入などに携わった。また、リアルタイムEMR臨床データ交換、データウェアハウス、データレイク、データサイエンス、BIプロダクション環境について、営業、マーケティング、診療および運用分析、レポーティングチームとともに、直接的な責任者として関わった。

 
Reference

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