私の妻は看護師で、義理の母も看護師です。また、義理の娘も看護師なので、こうした環境の下、私は、よい看護をずっと受けていることになります。このような背景から、私が、多くの看護師が従事しているテクノロジーカンパニーで働くことが楽しみでした。
単にパワーを消費・保存する電子システムから、患者の健康、体調、コミュニケーションを繋ぐことのできるものへ移行するといった、技術の波が押し寄せています。そうした中で、看護師たちは、デジタル・トランスフォーメーションの重要な役割を担っていきます。これをNursing 2.0と考えます。
米国看護師協会(ANA)は、2017年を「Year of the Health Nurse(ヘルスナースの年)」と定めました。同じように 今年の全国ナース週のテーマは、「看護:心、身体、精神のバランス」となっています。これについて、インターシステムズ社の看護師の何人かに、彼らのキャリアと患者のケアという視点から、その役割と技術的インパクトについて意見を聞いてみました。
彼らが語ったことは次の通りです。
「私の看護師のキャリアにとっての技術的インパクトについて考えるとき、私は常に基本に立ち返ります。病気になるということは怖いことです。そういったシンプルなことです。」と、MSN(Master of Science in Nursing)およびRN(Registered Nurse)で、臨床アプリケーションアナリストのDanielle Micciantuonoは述べています。「医療システムを運用していても、看護師として、あるいは患者の母や妻として、病気による怖さについては変わることはありません。看護師としては、助けたり、物事を直したりすることは、自分にとっては当然なことです。Jean Watson が言ったとおり『ケアすることは、看護師の本質』であるのです。技術はそうした本質の必要な部分になりました。長い間、看護師は、技術を使ってきており、主には、電子医療記録で、データの入力などに注力してきました。ごく最近では、この中心は変わってきています。看護師は、よりデータの出力の方に注力するようになりました。この注力点のシフトは、相互運用性と呼ばれ、看護師が、よりよいケアの連携、患者の治療の結果の改善を導くといった役割に回帰する機会を提供しています。」
「医療技術は、患者と看護師の協調を強めています」と、RNであり製品イノベーションスペシャリストのSue McCreadyは述べています。「看護師が、患者の希望を含んだ共有ケアプランを見ることができれば、患者が身体的には難しい場合でも、患者の声を聞くことができます。これは、特に緩和ケアや終末ケアでは重要です。皮肉にも、先進技術が、非常に基本的な人のニーズ—聞いてもらう事—を助けているのです。」
「私たちは、どのように患者に関わり、看護師として、どのようにケアをするかという事ついて、テクノロジーが新たな扉を開いているというワクワクする時代に生きています」と、シドニーの製品マネージャであるDidier Moutiaは、言います。「技術、特に医療ITは新しいものではありません。しかし、ITシステムが真の医療の変化を支援することができるポイントまで成熟してきたのは、ごく最近のことです。看護師にとって医療ITは素晴らしいものです。新しいツールによって、看護師が患者とよりよくかかわり、本当の意味での患者中心のケアを提供できるのです。例えば、距離によって生じていた困難は、簡単にアクセスできる記録や、仮想的に診断や会議をすることのできるテレヘルスシステムによって、もはや、よいケアや患者支援の障害にはなりません。必要な時や治療の現場で、情報にアクセスできることで、より効率的なサービス提供ができますが、さらに、看護師による、よりよい意思決定、患者治療の改善などが可能になります。」
全国看護師週間にあたり、患者に直接かかわり、Nursing2.0の最前線で、システムに関わっていらっしゃる、全ての看護師の皆さんに心より祝福を申し上げます。