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医療ITの進化:この先にあるのは

医療ITがどの程度発展し、その未来はどうなるのかを考えるとき、私は、進化という概念が強くそれを示しているように思います。

1859年に遡りますが、チャールズ・ダーウィンが、今日私たちが知る進化の概念を明示しました。私たちは、漸進的に進化していくプロセスと遺伝的突然変異と自然淘汰によって新種が生み出されるプロセスがあることを理解しています。私たちはこのように事物を描いています。

しかし、1つの問題がありました。それは、このようには起こらないものでした。

最終的に、私たちは、進化の殆どが「断続平衡的説」として知られるプロセスに従って進化していることを発見しました。

長い間、種は、相対的な停滞期間を持ちます。少しの変化はあるものの、数百万年の間変化をしません。すると短期間に非常に急激な変化が起こります。1万年位の期間でしょうか、信じがたいほど大きな変化が爆発的に起こり、多くの新種生物、突然変異体、そして進化が生まれます。

この突発的な進化の後、新たな平衡期間となって長期間そこに留まり、次の区切りを待ちます。

産業界でも同じことを見ることができます。1つの例ですが、1950年のタクシーは、2010年のそれと、ほぼ同じように見えました。しかし、突然、シェアリング(乗り合い)というアプリケーションに取って変わられたのです。しかし、歩道を走るスクータや自動運転自動車を考えると「乗り物レンタル」市場は、1つの区切りの真ん中にあるように思います。どのように収束するのかは、私には分かりません。

こうしたケースでは、さらにもっとこうした例はありますが、何年もの平衡期間を経て、殆ど進化がなかったけれども、突然、爆発的な技術あるいはビジネスモデルの変化が起こり、私たちを新しい安定期へと導きました。

これは、医療ITにどのように当てはまるのでしょうか。私は、すでに1つの区切の期間を終え、次の新しい区切りの半ばにいると考えています。私が働き始めたころ、請求システムを作りました。構造化データを扱うシステムで、コンピュータを扱う専門のユーザがテンキーで入力をしていました。これが、医療ITでの最初の成果の世代で、医療の管理的な部分をデジタル化しました。

その後、多くの技術的ブレークスルーが起こりました— SQLデータベースの標準化、テキストや画像の保存と閲覧、そして最も大きかったのは、グラフィカルUIです。これによって、医師、看護師、患者などの専門的でないユーザが、ソフトウェアを使って、仕事や命を支援したのです。これが次の何十年間を経て、電子医療記録(EMR)の開発と導入に繋がりました。これは、医療ITにおける2つ目の成功へ平衡成功期間でした。

しかし、タクシー市場のように、医療ITは、次の区切り期間の真ん中にあります。クラウド、AI、ウェアラブル、画像/テキスト分析、API、ユビキタスユーザ体験などの今日のテクノロジーを考えるとき、私たちは、次の大きな変化に向けての生素材を手にしていると思います。

そして、こうした素材リストを調べると、その潜在的な可能性を100%発揮しているテクノロジーは1つもありません。可能性は示していますが、可能になる様々なユースケースを考えると、最も重要なことは、そうしたテクノロジーの可能性は信じがたいほど大きいのです。

インターシステムズの歴史は、この曲線を投影していると思います。当社の最初のデータベース技術は、元来の医療IT市場での主要な請求システムを可能にしました。20年ほど前、当社はCaché を発表し、この製品群はEpicや米国外におけるTrakCareをはじめとする今日の市場における主要なEMRを可能にしました。昨年、現在の区切り期間のライン上で、当社は次のプラットフォーム InterSystems IRIS for Health を発表し、クラウド、AP、API 相互互換性、分析などの現在の期間における機能をお客様に提供しています。

この先どんなことが起こるのか分からない、この区切り期間の真っただ中にいるとは、何とエキサイティングなことでしょう。私も皆様と同様、自身の予測と、私の好きなテクノロジーバズワードのコレクションを持っています。しかし、この時代、可能にする技術に基づいて、非常に明らかなことは、管理的な支援ではなく、さらにより患者に近づき、さらにより医師の支援できるようになってきているということです。

私は非常にワクワクしています。医療ITは、ヘルスケアのデジタル化という長きに渡る輝かしい歴史を有しています。しかし、明らかなことは、私たちは、この平衡期間を脱しつつあり、今、より素晴らしい未来を創造する段階が目の前にあるのです。ご一緒に創造できる何かを見ることを、私は大変待ち遠しく思います。

フォローください。Twitter@Don_Woodlock 
医療ITの進化についてさらにお知りになりたければ、InterSystems.comをご覧ください。
さらに議論を進めたい方は、HIMSS19 インターシステムズブース #1559 または、#HIMSS19でミーティングをリクエスト下さい。

 
このBlogは、HIMSSconference.org on January 28, 2019の投稿を再掲したものです。

 
ドン・ウッドロック
InterSystems HealthShare 担当副社長

2017年入社。包括的な医療情報共有によって医療・ケアの変革を支援するインターシステムズの包括的な製品群 InterSystems HealthShare の責任者。医療の質の改善、アクセス、医療およびケアを横断した効率性の実現に向けた課題に応えるHealthShareの製品ビジョンを高めることに注力。

入社以前は、GEヘルスケア副社長および同社エンタープライズイメージング部門 部門長を務める。ウッドロックは、IDX システムコーポレーションを皮切りに、GE での15年の経験を含め、医療IT業界での30年以上の経験をもつ。GEでは、GEヘルスケアでのいくつかの部門を統括し、また、合弁した企業やテクノロジの統合などにも携わる。
マサチューセッツ工科大学 電子エンジニアリング専攻 理学士
 

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