Skip to content
インタ―システムズ製品やソリューション、キャリアの機会などについて、検索してご覧ください。

eHealth Exchangeの相互運用性がパンデミックで力を発揮

全米50州で運用されているeHealth Exchangeは、米国で最も長く運用され、大規模な国民健康情報ネットワークです。eHealth Exchangeは、「1対多接続」モデルを使用して、連邦機関と非連邦組織(米国の75%を超える病院と数万か所の診療所を含む)を接続することで、患者の記録を共有して患者により適切な治療を施したり、ケアの連携を強化するための主要なネットワークです。また、eHealth Exchangeは公衆衛生レポートや品質レポート、身体障がいと保険に関する事項の決定をサポートします。

eHealth Exchangeは、InterSystems HealthShare™ Managed Solutionsを活用して情報交換を強化し、ネットワークをスケーリングするとともに、プッシュ通知や、HL7 FHIR®(Fast Healthcare Interoperability Resources)を使用した分散型のデータレベルのクエリなどの、追加サービスを導入しています。

こうしたサービスの1つが「ブロードキャストクエリ」と呼ばれるもので、eHealth Exchangeの参加組織すべて、またはその一部を対象に、リクエスト1つで患者のデータを検索できます。平常時にeHealth Exchangeの参加組織が十分な情報に基づいて患者を治療するための重要な役割を果たしていたこの機能は、COVID-19のパンデミックの最中では特に役立ちました。そのような状況でもeHealth Exchangeを通じて患者の病歴や記録にアクセスすることができたからです。そうした情報はいつでも入手できるとも、他の方法で知ることができるとも限らず、緊急に必要になることもあります。

もう1つの例は、PULSE(Patient Unified Lookup System for Emergencies)という全国規模の医療向け災害対応ITプラットフォームです。仮設の診療所などの施設で働く公認ボランティアの臨床医は、eHealth Exchangeに接続し、PULSEを使用して患者の詳細な医療記録を検索しながら、より豊富な情報に基づく医療を提供することができます。一刻を争うときには、eHealth ExchangeとPULSEにアクセスすれば、俊敏な分かりやすいシステムから患者の治療に不可欠な情報が提供され、従来型のEHRからの患者の健康データ(患者が服用している薬など)にアクセスすることができます。現在このプラットフォームは、複数の公衆衛生機関がパンデミックに連携して対処する取り組みの一環として活用されています。

もう1つの、このパンデミックの最中にeHealth Exchangeが実現し、今後も継続していく予定の機能拡張は、米国の保健システムと仮設病院で患者の事前指示書にアクセスする機能です。個別健康管理の目標を達成することはいつであろうと重要ですが、現在のように病院やその他の医療施設が訪問者の出入りを制限する必要がある場合には、患者が病室に弁護士を呼べなかったり、自分で話すことができなかったりすることもあるため、この情報の重要性が一層高まっています。隔離して感染を防ぐ必要があるために、デジタルアクセスが不可欠な場合もあります。病院、保健システム、その他の医療提供者は、eHealth Exchangeネットワークに参加しているMyDirectives (eHealth ExchangeディレクトリにはADVault/MyDirectivesと記載)に患者の情報を照会できます。患者がアドバンスケアプランニングの書類を登録していればEHRに取り込まれ、患者が望んでいる治療法や終末期医療についての情報を医療提供者が得ることができます。

eHealth Exchange担当役員のJay Nakashima氏は最近、インターシステムズのHealthy Dataポッドキャストで、このパンデミックで一層明らかになった、相互運用性を向上させることの必要性と、それによって患者ケアの向上とコストの削減をどう実現できるかについて、意見を語りました。詳細についてはInterSystems.com/pulse-blog/をご覧ください。

 


この事例は、こちらからもご覧頂けます(英語)-2020年5月29日-HealthShare Connections News Flash No.2: COVID-19 Pandemic newsletter

関連するトピックス

あなたが好きかもしれない他のサクセスストーリー

英国NHS
InterSystems HealthShare® Health Connect Cloud™を使用して、病院の信頼関係を統合し、包括的な電子カルテを実現します。
健康データの集約
Jonda Healthは、多様で標準化されていない医療データを、患者、臨床医、検査機関がよりアクセスしやすく、利用しやすくします。
Harris Associates
InterSystems TotalView For Asset Management ソフトウェアは、ポートフォリオ・リターンの改善、顧客エンゲージメントの向上、リスクの削減、業務効率の改善など、ハリス・アソシエイツが必要とする情報と洞察を提供しています。
月刊新医療2024年1月号 掲載記事
市民の生命と健康を守る” という理念の下、2009年に設立した地方独立行政法人 神戸市民病院機構。
第43回医療情報学ランチョンセミナー レポート記事(月刊新医療2024年1月号掲載)
2023年11月23日、インターシステムズジャパンは「第43回医療情報学連合大会/第24回日本医療情報学会学術大会」にてランチョンセミナー 3「すべてのデータを利用する―医療情報の利活用のためのアーキテクチャと連携基盤」を共催した。演者は、山田英雄氏(藤田学園 )、座長は小誌連載企画「医療DXへの道」筆者の山野辺裕二氏(福岡輝栄会病院)が務めた。山田氏は講演で、スマートホスピタル構想実現に向けた同大学の取り組みや、FHIRで標準化したデータ2次利用連携基盤構築について説明。ここに、同セミナーの講演内容を紹介する。
Personalized Digital Nurse
高齢者は、複雑化する医療ニーズに直面しながらも、圧倒的に自宅で過ごしたいと答えています。 それには理由があります。 自立を維持し、地域社会との関わりを保ち、全体として生活の質が向上できるからです。
臨床検査機関
InterSystems IRIS for Healthへの9ヶ月間の移行により、パフォーマンスが30%向上し、新機能によりパルディーニ社の市場における主導的地位が強化されました。
医療機関・医療情報ネットワーク
驚くべきことに、ある人口における米国の平均余命に関係する上位3つの指標は、介護・老人施設への入居率、精神衛生上の問題、そして歯の喪失率です¹。 これらの指標の背景にある所得水準、介護へのアクセス、ストレス、その他の社会的要因は、遺伝や医療サービスへのアクセスよりも健康に大きな影響を与えます²。 しかし、これまで健康の社会的決定要因には、臨床ケアにおいて十分な注意が払われていませんでした。
保険機関と医療機関は異なる情報システムを使用しているため、患者はその中間に挟まれ、面倒な プロセスでギャップを埋めることを強いられることがあります。
統合デリバリー・ネットワーク(IDN: 医療提供ネットワーク組織)全体の統合
この米国の大規模な統合デリバリー・ネットワーク(IDN)の開発者たちは、個々のジョブを行うだけの統合エンジンに、我慢ができなくなっていました。 10年以上前に古いエンジンをインターシステムズの統合テクノロジーに置き換えましたが、それ以来、このIDNは、インターシステムズのソリューションが、成長力、従業員の時間の節約、コスト削減といった複数の問題を解決しているのを見てきました。 ある1つのプロジェクトだけで、インターシステムは10万ドルを節約したこともあります。インターシステムズの統合技術を利用して提供されるその他の利点には、次のようなものがあります: