慢性疾患の罹患率は増加しており、診断を支援する医療用画像の処理量も年に30%以上のペースで増加しています。しかし、『Journal of Digital Imaging』誌に掲載されたある調査では、放射線オーダーの60%近くで重要な慢性疾患についての言及がないことが示唆されており、これについて、「読影の質に悪影響を及ぼしかねない驚くべきコミュニケーションの欠如」と述べられています。病院、放射線学グループ、臨床医は、大量の画像の処理に役立ち、かつ以下のニーズに対応する新世代の高度なエンタープライズイメージングソリューションを求めています。
- 画像診断ワークフロー内でコンテキストに応じた医療記録情報を提供し、読影の質を向上させる
- 画像処理の機械学習(ML)や人工知能(AI)のアルゴリズムを精選された臨床データで補強することによって、放射線医の作業負荷や認知上の負担を軽減する
- サイロ化した画像データや独自技術を使用する異種のPACSの橋渡しをする
- 放射線医の生産性を高める
- 患者報告書の提出を迅速化する
よりスマートかつ強力なエンタープライズイメージングソリューションの開発
インターシステムズのテクノロジプラットフォームには、高性能、高信頼性、大規模な拡張性を備えるデータ管理、相互運用性、分析、迅速なアプリケーション開発といった機能がすべて統合されています。このプラットフォームを通じて、放射線オーダーの背後にある臨床歴と、分析、人工知能、および機械学習のアルゴリズムに必要となるクリーンデータを提供する機能がエンタープライズイメージングソリューションに提供されます。
ヘルスケア分野におけるPACSとイメージングソリューションの未来
相互運用性。臨床の場でのコンテキスト。機械学習。人工知能。ワークフロー。
医療データの処理においてインターシステムズほど経験豊富なベンダーは他に存在しません。Epic、GEヘルスケア、3Mヘルスケア、インフィニット、ゲルベ、リコー、キヤノンメディカル、ロシュ・ダイアグノスティックスなどの企業がインターシステムズに戦略的にコミットしています。インターシステムズのテクノロジは、ニューヨーク州とカリフォルニア州の3,600万人以上の人々の臨床データを集約しているHealthixやManifest MedExなどの大手医療情報ネットワークで利用されています。
相互運用性をより迅速に実現
インターシステムズはFHIR、HL7 V2、HIEなどの医療標準やプロトコルを詳細にサポートしているため、ケア施設間および環境間での相互運用性とワークフロー向上が保証されます。包括的なREST APIを通じて、SMART on FHIRや他のFHIRアプリケーションで詳細なデータを利用できます。
- 病院内の放射線学グループ、画像診断センター、画像処理部門のサイロ化した画像データを接続
- 最新のPACSやレガシーPACSなど、あらゆるソース間の情報フローを簡素化
- 電子医療記録(EMR)の複雑な検索が不要になり、FHIRベースのクエリで特定の患者データ(ヨード造影剤アレルギーの有無など)を取得
- EMRから臨床情報をマイニングし、放射線医が使用する他の臨床システムに統合
FHIRおよびNLPを使用して、コンテキスト上関連性のある患者情報を提供
インターシステムズのプラットフォーム上に構築されたイメージングソリューションを使用することで、臨床医は、検査結果を読む前に、既存の診断、医師のメモ、ウェアラブルデータ、さらにはゲノム情報の正確な内容を参照することができます。インターシステムズのFHIR機能と自然言語処理(NLP)機能に一連の広範な接続アダプターが加わることで、必要に応じて関連する患者情報にすばやくアクセスして情報を提供できます。
同時に、インターシステムズのテクノロジ上に構築されたソリューションでは、アプリケーションのデプロイの容易化と効率化、ソリューションの迅速な進化と拡張、システムの信頼性、パフォーマンス、拡張性の向上といったメリットも期待できます。
AIを利用した医療イメージングシステムによる速度と精度の向上
画像スキャナーの出力の高解像度化が進み、その量が増加する中で、放射線医はその出力を最大限活用するための支援を必要としています。人工知能(AI)を利用した医療イメージングシステムは、スキャン画像を生成し、放射線医がパターンを特定して緊急疾患や重篤疾患を持つ患者をより迅速に処置できるよう支援できます。
AIとMLのアルゴリズムが適切に機能するためには、スキャンデータだけでなく、医療記録から精選したクリーンなデータにアクセスできる必要があります。インターシステムズのプラットフォームは、データ・アクセス、管理、統合、テキスト分析、トランザクション処理を扱います。FHIRリポジトリと標準のFHIR APIまたはSQLを使用して精選されたデータを提供するので、コストがかさむ抽出・変換・読み込みプロセスの設定は必要ありません。
インターシステムズは、ユーザが必要とするあらゆるデータへの最速ルートを提供することによって、以下を実現します。
- 新規または既存の画像診断アプリケーションにMLとAIを統合
- AIテクノロジを活用して画像データ内の異常を検出して分離し、診断精度を向上させることにより、放射線医のワークフローと生産性を改善
- データ集約型の複雑な画像診断アプリケーションの価値創出を迅速化
インターシステムの顧客は画像診断機能の向上、臨床医の能力強化、ケアの改善を実現
ゲルベ
ゲルベの造影剤注入管理ソリューションContrast&Care® は、インターシステムズの医療データ管理製品IRIS for Healthを基盤としています。ゲルベは、IRIS for Healthを介してContrast&Careを病院情報システムと統合することで、追加データを提供して患者のケアとフォローアップを強化しています。
インフィニット、地域病院のPACS部門で2019年Best in KLASを受賞
インフィニットは、インターシステムズのテクノロジを使用して、臨床医が異種のPACSや複数の医療施設からの検査結果を読む際に直面するワークフローの障壁を克服しています。
IMSI:RISなどのソリューションのプロバイダー
“インターシステムズのプラットフォームによって、異種システムの統合、EMRへの接続、DICOMとHL7の使用、データの管理、ワークフローのサポート、そしてイベントの検出とアラート生成に関連する作業の多くが簡素化されました。おかげで、放射線のプロセスとワークフローの専門知識をソリューションに組み込むための開発作業に集中できました”
JJohn Mazur氏、社長
Charlotte Radiology:米国最大級の放射線学グループ
“ビジネスの視点で見ると、インターシステムズとの提携によって、他の医療機関との接続のコストが最小化され、Charlotte Radiologyにとって新たな機会が開かれました”
Mark Jensen氏、最高経営責任者
現在、Charlotte Radiologyでは、緊急診療部の検査所要時間の中央値が11分となっています。病院や外来の画像診断現場で行われる検査の90%以上が、1時間もかからずに電子医療記録で最終報告を受けています。
Greensboro Radiology Group
“持続可能性の面と、常にヘルスケア関連企業と一体となって連携するという目的においてより重要なメリットは、[インターシステムズのテクノロジを基盤とするソリューション]によって、放射線医としての能力が高まり、地域の患者をケアするパートナー病院に、より高いレベルの画像価値を提供できるようになったことです”
Eric Mansell博士、社長
医療情報交換組織
“私たちが求めていたシステムとは、混沌とした状態をすべて解明できると同時に、私たちのスタッフが、拡張性と信頼性に優れ、かつ財務的な責任を果たせる方法で異種システム間に架け橋を築けるようにしてくれるシステムでした”
2019年10月のKLASパフォーマンスレポート「Interoperability Platforms 2019: Shifting Away from Traditional HIE(相互運用性プラットフォーム2019 : 従来型HIEからの脱却)」で引用されているHIEディレクターの言葉
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インターシステムズでは、ヘルスケア業界のスタートアップ企業、フォーチュン500企業、新たなソリューションを開発しているヘルスケアシステムなど、さまざまな種類のお客様のビジョンの実現を支援するテクノロジ、知識、サポートを提供しています。