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放射線や病理の重要レポート未読の思わぬ根本原因

キーウェアソリューションズ株式会社
官公システム事業部 大村正宏

 
昨今、画像診断報告書の放置による医療ミスがニュースとして報道され、対策を検討する病院が増加しています。
医療事故の情報を収集している「日本医療機能評価機構」が、がんの疑いが記された画像診断報告書の放置などの事案を調べたところ、2011年~15年の5年間で全国の医療機関から30件の報告がありました。
 
こうした医療ミスの背景には検査技術の発達に伴う情報量の増加や電子カルテシステムの導入、専門分野の細分化などがあるとの指摘もあります。専門分野の細分化にともないシステムやデータの所在が細分化しているということも考えられます。

医療安全を専門とする名古屋大病院の長尾能雅副院長は「短時間で膨大なデータが得られるようになり、主治医が患者の異常情報に追いつけない状態になっている可能性がある」と分析。さらに「電子カルテ上で扱われるため、医療者間のすれ違いも生じやすい」としています。
引用先:http://www.sankei.com/affairs/news/170201/afr1702010013-n2.html

弊社は Medlas-BR という病理検査システムなど各種検査システムを提供していますが、お客様のご要望により、病理検査システム(Medlas-BR)単体では重要なレポートがあった場合は、電子カルテを経由せず主治医に通知する機能をかなり以前よりご提供しています。これらのニーズは広がりをみせており、システムの実装方法はお客様の運用に合わせてご提供しております。

これらの機能は病院のお役に立っているとは思いますが、病理システム単体であり病院全体から見た場合は片手落ちの状態であり、今後は様々な専門分野でもご要望が出てくると考えています。

電子カルテの機能の中で、見逃してはならないレポートがあることを主治医に注意喚起する機能は最近存在しているようですが、主治医がレポートを開いたか否かを判断し、注意喚起をする機能ではないかと想定しています。

病院の声を聞くと重要レポートが放置される根本原因は、主治医が重要なレポートを開いたが、何らかの要因で重要レポートであると認識できなかったということで、極端に言えば、重要レポートを開いたが中身を読んでいないということが根本原因という病院がいくつかありました。

この根本原因をシステムで解決することはかなりハードルが高いですが、病理システムに限らず
全ての専門分野で、横櫛を指して膨大な情報の中から医師に注意喚起できる情報を伝達(アラート通知)し、医療ミスが起こらず、患者にとって安全な医療行為を受けることができるように、InterSystems社のEnsembleやCache'を活用したソリューションの提供の実現を目指し、引き続き病院の声をこれからも聞きたいと考えております。 

キーウェアソリューションズ株式会社 

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