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医療DXの事例紹介
~ローズグループ~
検査の効率性と患者の安全性を
高めるソリューションを提供


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臨床検査の課題を解決のためのシステム開発

メディケア アクセス保護法 (Protecting Access to Medicare Act) のために、CMS による医療費償還が減り続けており、適切な資格を持った検査の専門家が足りない昨今、臨床検査は、より少ないリソースで、今まで以上のパフォーマンスをさらに迅速に達成しなければならないプレッシャーにさらされています。利益率の縮小に直面している検査機関は、効率を高め、コストを削減する方法を模索すると同時に、価値を重視して償還が行われる新しい環境の中で、成果を上げるべく奮闘しています。

ローズ グループのような、臨床検査用のソフトウェア ソリューションの開発者は、検査機関のこうした目標の達成を支援するために重要な役割を果たします。ローズ グループの最新のアプリケーションである eMyLabCollect は、あらゆる検体の収集およびラベリング業務の非効率な部分を減らすことで、病院と検査機関の両方の業務を合理化します。

これまでの検体の収集とラベリング

従来、このプロセスは極めて非効率的で、リスクに満ちていました。検体用に主に手書きのラベルが病院で使われていたからです。その結果、検査機関の作業員だけでなく病院自身も、プロセス全体を通じ、検体を追跡する能力や可視性が低くなりがちです。また検査機関では、手書きのラベルを解読し、ラベルを剥がした後、機械で読み取れる新しいラベルに貼り替える作業を強いられます。このような労働集約的な受け取りプロセスは、時間などの貴重な限られたリソースを消費してしまいます。しかし検査機関のような環境では、収益性を確保するために、これらのリソースを効果的に使わなければいけません。ラベルの貼り替えには、転記ミスなどのリスクも伴います。これは医療機関の時間、コスト、そして患者の安全性にも悪影響を及ぼします。

イノベーションのチャンス

もし、アプリケーションで相互運用性を活用し、検査のオーダーや患者の情報をあらゆるシステムから受け取り、検体に必要な分析装置の種類を事前に知ることができたらどうでしょうか。またもし、検体を収集する時点で、機械で読み取れるバーコード ラベルを臨床医が印刷できたらどうでしょうか。以上を実現できれば、検査機関でラベルの貼り替えを行う必要性が完全になくなり、時間と労力を節約し、設備やスタッフなどのリソースのスケジューリングのさらなる最適化を行うことが可能になります。

また、特定の検査情報管理システム (LIS) や電子カルテ システム (EMR) に依存しないアプリケーションで、これらのシステムとの統合後に HL7 メッセージを介してあらゆるシステムから情報を受け取れるアプリケーションならば、制約をなくして機会を広げることができます。たとえば、このような柔軟なアプリケーションを使用すれば、病院で検体を集めたり、老人ホームや在宅ケア施設などの外来環境から入手したサンプルをラボで処理したりすることが今まで以上に容易になります。また、ケア施設へ移動することのできない患者のために、モバイル スタッフを地方へ派遣して往診サービスを提供することも可能になるでしょう。

このような外来環境での検体のモバイル収集を実現するため、ローズでは、たとえば、老人ホームで 5 つの尿または血液のサンプルをスタッフが集める計画を立てました。そのうち 3 つは特定の病院へ、2 つは別の病院へ送られます。アプリケーションは、各患者に合った、機械で読み取れる適切なラベルを作成します。これを使えば、対応する病院、医師、および分析装置のプロセスで、すべての注文の状況を追跡することができます。検査機関に到着したサンプルには既に適切なラベルが貼られており、すぐに使える状態になっています。

ローズ グループは、この検体収集およびラベリング ツールを開発し、「eMyLabCollect」と命名しました。臨床医も採血医も、このアプリケーションをあらゆるモバイル デバイス (App Store と Google Play のいずれからも入手可能) にダウンロードし、スケジュール上で割り当てられた患者を確認することができます。このアプリは、割り当てられた患者にモバイル プロバイダがリーチするための最も効率的なルートも特定でき、マッピング ツールとの統合によるナビ機能も提供できます。

eMyLabCollect の将来のバージョンでは、RFID (無線識別) ラベルも印刷できるようになる予定です。モバイル プロバイダは、これを使用すれば、多数のサンプルのトレイをまとめて出荷し、検査機関のフロント エンドで必要な労力をさらに減らし、より迅速にこれらを処理することが可能になります。

適切なテクノロジ パートナーの選択

ローズ グループは、eMyLabCollect を開発するため、長年のパートナーであり、医療分野で品質にコミットし、豊富な経験を持つインターシステムズに支援を求めました。世界中で 10 億件を超える電子カルテの記録が、インターシステムズのテクノロジで構築されたソリューションによって管理されています。

eMyLabCollect は、インターシステムズの IRIS for Health™ データ プラットフォームを使って、医療データの相互運用性、分析、および高性能なデータ管理を実現しています。このアプリケーションは、インターシステムズの長年のパートナーであるセブリオ コンサルティング社による協力のもと、約 6 か月で構築されました。「IRIS for Health を利用すれば、医療データを扱うことに伴う複雑性や相互運用性の問題の大部分を解決できます。インターシステムズはおそらく、この売り文句通りのソリューションを提供している唯一のベンダだと思います」と、ローズ グループの CEO を務めるスティーブ エア氏は述べています。

リーチの拡大と総所有コストの削減

IRIS for Health は、統合やデータ管理といったローズ グループが求める機能を単一の開発プラットフォームで提供します。このプラットフォームを利用せずにこれらの機能を再現する場合は、複数のポイント ソリューションが必要になります。そうすると、開発がさらに複雑で高コストになります。ローズ グループは、IRIS を活用したおかげで、総所有コストを削減し、そのメリットを顧客に還元できました。

eMyLabCollect はサブスクリプション ベースで販売されており、ローズ グループは、これを Microsoft Azure クラウドにてマルチテナント構成で展開しています。この商品の正味コストは低いため (インターシステムズのデータ プラットフォームとクラウドのホスティングのコストを含めた場合でも)、ローズは、競合他社の類似商品の約半額で、このソリューションを提供できます。

「メリットはコストだけではありません」と、エア氏は語ります。「弊社のソリューションは、外来環境での検体の収集に対応していますが、競合他社はそうはいきません。そのため、リーチを大きく拡大できるだけでなく、総所有コストも削減できます。」

成功を積み重ねる無限の成長

大規模な病院やリファレンス ラボは、このソリューションが提供できる多大なメリットに気づきつつあります。eMyLabConnect を利用する顧客の数は増えつつありますが、ローズは、基盤となる IRIS for Health テクノロジが提供する高い可用性、災害復旧能力、および拡張性に信頼を寄せています。

「アプリケーションのマルチテナント クラウド環境にテナントを追加し、その規模が大きくなるほど、これに対応するため、データベースのシャーディング機能を利用することになります」と、エア氏は説明します。「そのため、IRIS for Health では、アプリケーションを再構築せずに拡大することが可能になります。」

「ローズ グループとインターシステムズの間には素晴らしいパートナーシップがあります」と、エア氏は語ります。「検査機関、医療施設、および保険機関向けの弊社のプラットフォーム全体で、最終的にインターシステムズを採用する予定です。」

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