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医療データ二次利用の推進
~EDCとFHIRを連携するミドルウェアを実装~
大阪公立大学病院 様

月刊新医療2022年9月号 掲載記事

2022年7月1日、インターシステムズジャパンは、「第26回医療情報学会春季学術大会 シンポジウム2022 inせとうち」にてランチョンセミナー「FHIRを用いた臨床研究における医療情報活用」を共催した。演者は太田恵子氏(大阪公立大学医学部附属病院 臨床研究・イノベーション推進センター)、座長は木村映善氏(愛媛大学大学院医学系研究科医療情報学講座 教授 兼 医学部附属病院医療情報部 部長)が務めた。テーマとなったHL7 FHIR(Fast Healthcare Interoperability Resources)は、医療情報交換の為の次世代標準フレームワークとして注目が集まっており、同ランチョンセミナーにも多くの参加者が来場した。ここに同セミナーの講演内容を紹介する。

2022 JAMI Spring Luncheon Seminar report

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【概要】
大阪公立大学医学部附属病院が、臨床研究等における医療情報の二次利用を推進するために取り組んだ、データ連携システムの導入事例です。

同院では、世界標準のEDC(電子的データ収集)システム「REDCap」と病院情報システム(電子カルテ)を連携させるため、ミドルウェアとして「InterSystems IRIS for Health」を導入しました。

このシステムにより、診療データを国際標準規格であるFHIR形式へ変換・蓄積する「FHIRリポジトリモデル」を構築し、データの転記ミスの削減や、臨床研究向けデータ収集の効率化を実現した取り組みが紹介されています。

【この記事のポイント】
本事例における重要なポイントは以下の3点です。

1.EDCと電子カルテのシームレスな連携による業務効率化
臨床研究データの収集に用いられるEDCシステム「REDCap」と、電子カルテシステムの間にミドルウェアを導入することで、診療データを直接EDCに収集できるようになりました。これにより、転記ミスの防止や、報告データが元データと一致しているかを確認する作業(SDV)の負担軽減、コスト削減に繋がっています。

2. リアルタイム連携とバッチ連携の使い分けによる効率的運用
データをFHIR形式で蓄積する際、データの性質に応じた2系統の連携を採用しています。バイタルサインや臨床検査結果、処方オーダーなど活用頻度が高い項目はリアルタイムにFHIRリソース化し、患者プロファイルや病名など即時性の要求が低い項目は1日2回の日次バッチ処理で連携することで、システム負荷を最適化しています。

3.データ標準化と匿名化による安全な研究支援
院内のローカルコードから標準コード(JLAC10など)への変換機能を実装し、他施設との共同研究への対応を容易にしています。また、データ出力時に生年月日やカルテ番号といった個人特定情報を自動で削除できるため、プライバシーに配慮しつつ安全なデータ収集が可能な環境が整えられています。

【まとめ】
本記事は、電子カルテのリプレースを契機に、次世代標準規格であるFHIRを活用した先進的な医療情報基盤を構築した成功事例です。システム連携によって臨床現場の業務負荷を大幅に軽減しながら医療データの質を担保し、二次利用を加速させる仕組みは、今後の医療DXや臨床研究のモデルケースとしてご参考ください。

「第26回医療情報学会春季学術大会 シンポジウム2022 inせとうち」にてランチョンセミナー「FHIRを用いた臨床研究における医療情報活用」の講演動画も、ご覧いただけます。
【講演動画を見る】

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