Skip to content
インタ―システムズ製品やソリューション、キャリアの機会などについて、検索してご覧ください。

相互運用性に優れた InterSystems HealthShare が、よりよい情報とより合理化されたケアを退役軍人に提供

 

VA Healthcare customer story brochure image

特定の電子医療記録(EMR)システムから別の EMR システムへの移行は、決して容易な作業ではありません。米国退役軍人省(VA)では、40 年前に内部で開発された EMR システムから新しい商用オフザシェルフシステムに移行する必要がありました。この移行には、以下のような課題がありました。

  • 複雑性:VA のケアを受けている退役軍人は、退役軍人でない患者と比べて慢性疾患を抱えている人が 3 倍も多くいます。また退役軍人は、VA 外の医師からケアを受けている場合もあります。病歴や社会歴に関する双方向のコミュニケーションなしでは、ケアに関する意思決定が不完全な情報に基づいて下されてしまう恐れがあります。
  • 規模:VA の既存の EMR は、172 の病院と 1,074 を超える外来クリニックで使用されています。32 万人の医療従事者が、900 万人を超える退役軍人にケアを提供しています。各患者のデータは、最後の診療から 75 年間保管する必要があります。
  • 多様性:VA は、旧式の EMR である VistA の 130 種類のインスタンスを運用しており、そのそれぞれに対し、特定の退役軍人らのニーズに対処するための修正が加えられました。

VA としては、Cerner 社が提供する新しい EMR に直接移行することは考えられませんでした。これほどの規模ともなれば、直接移行するのは、素人が自ら心臓移植手術を行うようなものです。リスクが大きすぎます。VA にはもっと別の方法が必要でした。

情報システム間のあらゆる移行を可能にする強力な相互運用性の基盤

医療 IT 分野では、多くの場合は問題に対して最もシンプルなソリューションを採用するのがベストです。そのソリューションが現在から将来にかけてさらに多くの問題を解決するための基盤を提供できるのであれば、なお良いでしょう。VA は、オープンソースソリューションも検討対象に含めて調査を行った結果、必要としていたものをインターシステムズの HealthShare Unified Care Record とその相互運用性テクノロジに見つけることができました。

より優れたデータアクセスとケアを退役軍人に提供
EMR 移行の最初のステップとして、VA は、HealthShare を使用して VDIF EP(Veterans Data Integration and Federation Enterprise Platform:退役軍人データ統合および連携エンタープライズプラットフォーム)を作成しました。VDIF EP は、VA 全体の VistA およびその他のシステムの全インスタンスから臨床データを集約して正規化することにより、すべての退役軍人を対象とした、単一の統合ケア記録を作成します。これは 10 年越しの VA の目標でした。統合患者記録があれば、臨床医は VA と外部の医療提供者の両方から得た退役軍人の臨床データをすぐ、より効率的に活用して、米国の退役軍人に対するケアを直接向上させることができます。

臨床医は VDIF EP のおかげで、特定の退役軍人のすべての病歴に単一のビューからアクセスできるようになりました。複数のサイトから関連するあらゆる臨床データを集める必要はありません。こうして、無駄な時間をかけることなく、患者の状態を合理的かつ包括的に把握できるため、臨床医は患者の診療に集中できます。退役軍人は、長年にわたりケアを受ける中で頻繁に医療機関を受診していて、膨大な記録やデータが存在する場合もあります。そのような場合でも、HealthShare を基盤とする VDIF EP により、1 秒もしないうちに必要な情報にアクセスして入手できます。

クラウドの展開による運用効率の向上
VA では、クラウドファースト戦略を補完するために、オンプレミスのデータセンターからセキュアな FedRAMP 準拠のクラウド環境への移行に優先的に取り組んでおり、Amazon Web Services (AWS) GovCloud 上で VDIF EP を展開しています。この移行の結果、リソースのプロビジョニングが非常に容易かつ簡単になり、ストレージのレイテンシが向上しました。また VA では、複数の AWS 可用性ゾーンやさまざまな GovCloud リージョンでの展開が可能になりました。

Cerner 社システムへの移行と包括的なリアルタイムデータの新しい利用方法

VDIF EP は、医療情報交換(HIE)およびイノベーションプラットフォームとして機能し、統合されたデータ、分析、その他の機能を必要に応じて提供しています。そして、VA で展開されている新しい Cerner 社のシステムに完全な医療記録を提供しています。VA と米国国防保健局には Cerner 社のシステムの複数のインスタンスが存在しますが、VDIF EP ではそれらのデータも統合できます。

VA は、InterSystems HealthShare と VDIF EP の統合ケア記録の新たな使用法も模索しており、他の方法では難しすぎたり、時間がかかりすぎたりしていたことを実現しようとしています。例えば、VA では VDIF EP により、紹介管理および VA 以外の医療提供者との双方向の情報共有の管理を行う Community Care Referral and Authorization システムを高速化し、2018 年の MISSION 法に定められた VA の義務を果たすことができました。

将来的なデータ量の増大にも対応

VA は、VDIF EP により、次世代の医療データ(コネクテッドデバイス、ゲノミクス、新しい画像処理テクノロジ、その他のソースからのデータ)の増大にも対応できるようになりました。HealthShare は、VDIF EP でこれらのデータを規格に基づいて活用し、退役軍人のケアを向上させるための手段を提供します。例えば、最新の HL7 FHIR 規格にも完全に対応しているため、機密性の高い医療記録データを Web 上で共有し、他のアプリケーションで活用することができます。また Cerner 社の EMR と、それを毎日利用している何千人ものユーザや患者に影響を及ぼさずに、臨床研究、公衆衛生イニシアティブ、組織変更などへの新たな道を開くこともできます。

あなたが好きかもしれない他のサクセスストーリー

英国NHS
InterSystems HealthShare® Health Connect Cloud™を使用して、病院の信頼関係を統合し、包括的な電子カルテを実現します。
健康データの集約
Jonda Healthは、多様で標準化されていない医療データを、患者、臨床医、検査機関がよりアクセスしやすく、利用しやすくします。
Harris Associates
InterSystems TotalView For Asset Management ソフトウェアは、ポートフォリオ・リターンの改善、顧客エンゲージメントの向上、リスクの削減、業務効率の改善など、ハリス・アソシエイツが必要とする情報と洞察を提供しています。
月刊新医療2024年1月号 掲載記事
市民の生命と健康を守る” という理念の下、2009年に設立した地方独立行政法人 神戸市民病院機構。
第43回医療情報学ランチョンセミナー レポート記事(月刊新医療2024年1月号掲載)
2023年11月23日、インターシステムズジャパンは「第43回医療情報学連合大会/第24回日本医療情報学会学術大会」にてランチョンセミナー 3「すべてのデータを利用する―医療情報の利活用のためのアーキテクチャと連携基盤」を共催した。演者は、山田英雄氏(藤田学園 )、座長は小誌連載企画「医療DXへの道」筆者の山野辺裕二氏(福岡輝栄会病院)が務めた。山田氏は講演で、スマートホスピタル構想実現に向けた同大学の取り組みや、FHIRで標準化したデータ2次利用連携基盤構築について説明。ここに、同セミナーの講演内容を紹介する。
Personalized Digital Nurse
高齢者は、複雑化する医療ニーズに直面しながらも、圧倒的に自宅で過ごしたいと答えています。 それには理由があります。 自立を維持し、地域社会との関わりを保ち、全体として生活の質が向上できるからです。
臨床検査機関
InterSystems IRIS for Healthへの9ヶ月間の移行により、パフォーマンスが30%向上し、新機能によりパルディーニ社の市場における主導的地位が強化されました。
医療機関・医療情報ネットワーク
驚くべきことに、ある人口における米国の平均余命に関係する上位3つの指標は、介護・老人施設への入居率、精神衛生上の問題、そして歯の喪失率です¹。 これらの指標の背景にある所得水準、介護へのアクセス、ストレス、その他の社会的要因は、遺伝や医療サービスへのアクセスよりも健康に大きな影響を与えます²。 しかし、これまで健康の社会的決定要因には、臨床ケアにおいて十分な注意が払われていませんでした。
保険機関と医療機関は異なる情報システムを使用しているため、患者はその中間に挟まれ、面倒な プロセスでギャップを埋めることを強いられることがあります。
統合デリバリー・ネットワーク(IDN: 医療提供ネットワーク組織)全体の統合
この米国の大規模な統合デリバリー・ネットワーク(IDN)の開発者たちは、個々のジョブを行うだけの統合エンジンに、我慢ができなくなっていました。 10年以上前に古いエンジンをインターシステムズの統合テクノロジーに置き換えましたが、それ以来、このIDNは、インターシステムズのソリューションが、成長力、従業員の時間の節約、コスト削減といった複数の問題を解決しているのを見てきました。 ある1つのプロジェクトだけで、インターシステムは10万ドルを節約したこともあります。インターシステムズの統合技術を利用して提供されるその他の利点には、次のようなものがあります: