インテグラ社 CEO マーカス・デイビスによるゲストブログ
私たちは、特に小売業界では、これまで以上に、変革が急務になっていると見ています。そして、ITとインテグレーションという意味では、できる限りアジャイルであることが求められています。
小売業界におけるデジタルトランスフォーメーションで最も注目されているのは、顧客体験です。ウーバーのようなブランドは、顧客とブランドとのかかわり方を再形成しています。彼らは、求めやすい製品とサービスをリアルタイムに提供しており、小売業者は、アジャイルでかつ柔軟でなければならなくなりました。そうしないと、消費者は他社へ行ってしまうのです。
こうした時代の要求の激しい経済の中で生き残るには、小売業者は、以下のことに取り組む必要があります:
- デジタルとフィジカルの融合
- ハブとしての店頭―今では、製品在庫、価格、利益率、在庫価値を、店舗からのリアルタイムレポートと分析で追跡することができます。
- よりよい顧客体験
- デジタルとフィジカルを合わせたパーソナライゼーション
- オムニオーガニゼーションの立ち上げ
- 断続することのないマルチチャネル経験
こうした必要性は、以下の象徴的な状況で裏付けられています。
- オンラインショッピングの成長
イギリスの小売りは、オンラインセールスが占める割合が最も高く、イギリスは小売改革の試験的フィールドであると海外からは見られています。「Retail Futures 2022」というレポートの中で、Forumは、2018年までに、以下のことを予想しています。
- 店舗数の合計は22%落ち、22万店舗まで減少する
- オンラインによる小売りセールの割合は、21.5%まで延びる
- 繁華街における小売りは引き続き難しい状況が続く。
- 小売りシステムにおける複雑さの増大
成功している小売業者の中には、二次配送(倉庫から店舗まで)を第三者のロジスティクス業者にアウトソースしているものもあります。しかし、ベストな小売業者は、倉庫と配送を自身で管理運営することを諦めたわけではありません。こうした機能は、アジャイル性、統合されたシステムに依存しています。
- 保護政策の台頭
グローバリズムへの反対の潮流が現れ、保護政策へと向かっています。米国では、NAFTAのような長期の関税について再交渉を強化したり、イギリスのBrexit によって、多くの貿易合意は解除や再交渉へと向かっています。このことによって、オンラインや小売業者に、通貨インフレや不安定な経済など、実に重大な影響を及ぼします。これは、イギリスのEコマース業者にとっては、大きな利益をもたらす可能性もあります。
- 小売業者は、サプライチェーン、工場、自動化についての再評価と再構築が必要になる
- 規則、顧客法規、労働法規の変更
- 製品標準、政策法令
- 失業/移行による小売り業務への影響
- Breixt後の小売り業は、さらなるアジャイル性、デジタル化、資本の集中と、変化に対する責任が求められる
- デジタルトランスフォーメーション、インテグレーション、API
API(アプリケーション・プログラム・インターフェース)は、将来のニーズに対応するための小売業者のデジタルトランスフォーメーション戦略において、ますます鍵となる要素です。堅牢なAPIプログラムをもつためには、全ての異なるシステムを連携させる統合されたシステムと、ESBあるいはSOAソリューションが必要です。APIを開発し確認したら、次のステップは、APIの使用、管理、設定です。
APIは、ますます、新規顧客にリーチしたり、新規のビジネス潮流を作る手段として認識されるようになってます。これは、企業が、デジタルとフィジカルの融合に参画する支援をし、継続的なマルチチャネル経験と、よりよい顧客サービスの提供を支援します。
多くの企業が、インテグレーションとAPIを実装するために、多額の費用を費やして、こうしたシステム構築する試みを見てきましたが、未だに成功を見ていません。早い段階で、適切な支援を得ることが何よりも重要だと考えます。当社では、インテグレーションとAPIを、「目的地」ではなく、「旅」として認識することが重要だと考えます。システムをこうした見方をすれば、長期的なアプローチがとれ、数年をかけて手に入れることができるでしょう。このような分野で、どのような選択肢があるのかさらにお聞きになりたい方は、当社までご連絡ください。 www.integrella.com
マーカス・デイビス
インテグラ社創始者兼CEO。インテグレーションとAPI管理における専門コンサルタント。インテグラは、既存およびレガシーシステムから最大の価値を得たいという企業を支援し、デジタルトランスフォーメーションへの道を導く。マーカスは、よいインテグレーションは、これらの実現の鍵だと信じる。彼は、1994年よりITサービス業界におり、多くの業界企業を支援し、複数の複雑なインテグレーションプロジェクトを主導した。この中には、ヨーロッパで最大のIT調達も含まれる。