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請求データ分析は、大昔のことだが ー 皆さまの診療データ戦略は?

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私は、分析とレポートを行うために請求データがいかに重要かを認めた最初の人間であると思っています。何年も前になりますが、2つの異なる管理メディケイドプランの分析部門のマネージャであった時、請求データは、それを行うための要素でした。当時、最高品質のETLシステム(ウェアハウス・データマート)と素晴らしい分析チームをもっていました。コストと利用レポートを作成して、高額出費の特定や、HEDIS (Health Care Effectiveness Data and Information Set )評価基準で医師のネットワークのパフォーマンスを見たり、ツールを使って、請求に基づいてリスク予測まで行っていました。

しかし、サービスに基づいて支払うようになり、医療の世界が大量の紙で埋めつくされたとき、請求データの価値というものが再び戻ってきました。内部の分析チームが、HEDIS評価データを生成したとしても、ハイブリッド評価をするためのチャート確認で、データセットを契約看護師に送る必要がありました。

もちろん、主席保険数理士とは毎月ミーティングをし、データを引き出してIBNR(incurred but not reported/計上予定表)を算出していました。残念ながら、多くのレポートは、請求の遅延によって正確性が歪められています。データは助かりますが、これは、バックミラーを見ながら車の運転をしているようなものです。

私たちは、今、電子カルテの時代にいます。意味ある使用(Meaningful Use)と、電子的な診療データがあふれ、現在そして今この瞬間に起こっている事を活用することができます。価値に基づく支払いモデルの出現で、医療組織は、同等あるいは低コストで、アウトカムを改善しなければならなくなり、今現在起きている事を知ることが必須となりました。

米国全土で保険会社と会話をしています。先を見ている組織は、診療データを全般的な戦略にどう統合するかを考え始めています。ヘルスプランの多くは、医療従事者のネットワークがリスクテイクをいかに上手く行うかを支援するために、診療および請求データの共有がビジネス上意味あることだと理解しています。医療費改革に付随する医療改革は、おそらく、これまでの医療業界で最大の挑戦の1つだと言えると思います。これは、どの組織にとっても、大きなインパクトのあるものです。

医療費を支払う組織(保険会社)は、どのように診療データ戦略を立てるべきでしょうか。
まず始めに、戦略を最大に支援する診療データを使用するユースケースを、リーダーシップによって決定すべきです。その例は、以下のものが含まれます。

  • 既存のリスク予測モデルを増幅させる – このことで、保険会社は、患者をリスクカテゴリに分けることで、ケアマネージプログラムの候補者としてより正確に識別して、将来のコストを予測することができます。請求データに基づく多くのリスク予測モデルはありますが、最良のものは、診療データ(そして、患者が生成したデータも)を使って、どの患者がケアマネージメントあるいは、疾患マネージメントプログラムが必要かを知る、あるいは、どの患者に来年心臓発作を起こすリスクがあるかなどを予測します。
  • 品質評価の拡大と整備 - HEDIS は、ハイブリッド評価をするためのチャート確認が必要です。このため、電子的あるいは紙のチャートを見て、ある知見が見られる、あるいは見られないといった文書を作るために、時間を費やす必要があります。HEDIS評価は、プロセスのことを言っているのではなく、ある女性がマンモグラムの記録があるかないかを見るものです。何が知りたいのかというと、アウトカムを知りたいのです。仲介することで、診療や健康状態が改善したのか、ということが問題です。
  • 医師のネットワークと深く関わり、支援する - ヘルスプラン(保険会社)にとって、最大の資産は医師のネットワークです。契約しているネットワークを通して、価値あるケアとサービスを加盟者に提供します。彼らの成功が、ヘルスプランの成功です。診療と請求データをパートナーと共有することで、唯一その関係性を強化することができます。これは、コストと品質を、リスクを基本とする契約戦略の一部として、理解、管理する支援をします。
  • ケアの連携 –究極のゴールは、患者ケアのために、診療および診療外を含めたケアをする多様な全ての人々を、適正に連携させることです。これは、同じ診療の患者に関わる保険会社と医療従事者でも、いつもできている訳ではありません。診療データで一番使われているものの1つは、患者が救急や病院に入院したことを知らせるアラートを、ヘルスプランと診療チームが受信するというものです。このためには、誰が司令塔になるべきかという事前の合意が必要です。エンゲージメントが始まると、ケアプランは、患者を含めその患者に関わる全ての関係者間で共有することができます。
  • 利用管理(UM: Utilization Management)と事前承認プロセスを整える – UMと事前承認プロセスは、診療データによって知らされるべきで、保険会社と医師の間で、協力連携が求められます。診療ガイドラインとケアの適切性に基づき必要な治療を決定することは、主導権争いするのではなく、情報交換をきちんと行うべきことです。2013年に発行されたJournal of the American Board of Family Medicineに掲載された、12のプライマリケアについての研究では、事前承認アクティビティに関するフルタイムの医師毎の年間予測コストの平均は、$2,161から$3,430であると示しています。

皆さまの主要な戦略を支援するユースケースを描くことができれば、次のステップは、どの診療データが必要で、どのようにそれにアクセスするのかを決めることです。これは、戦略の中で最も難しいことであることは、よくあります。診療データには、簡単にアクセスできるデータ(検査や処方など)がある一方、EHRからデータを得ることは、ガバナンスや技術的に優れてなければなりません。よいニュースは、医師と保険会社との協業は、進んでいるということです。昨今、私たちはこうした会話に関わり、顧客や潜在顧客が、彼らの戦略を通して考え、必要なカギとなる診療データを得る計画を立てる支援をしています。まだ診療データ戦略を立てていないようでしたら、すぐに取り組むべきだと思います。

 

リンダ・ロー
インターシステムズ、価値に基づくシステムのシニアアドバイザー。様々な支払いモデル、官公庁、州の医療プログラムなどに、ガイダンスを提供。情報技術、主に医療情報のコンサルティングと運用の分野で、25年以上の経験をもつ。Twitterアカウント@Lynda_Rowe

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