2015年5月1日-勧告: ミラーリングのデフォルト QoS 値 について
対象バージョン: すべて
対象プラットフォーム: すべて
ミラーリングのサービス品質タイムアウト(QoS)設定のデフォルト値は一部の環境では小さすぎる場合があります。これによりミラーリングで予期せぬフェイルオーバや警告が発生する場合があります。
この勧告はミラーリングをサポートする全てのインターシステムズ製品、バージョンに当てはまりますが、アービターが導入された2015.1では特に注意が必要です。
サービス品質タイムアウト(QoS)の設定はフェイルオーバ・メンバとアービターの動作に影響します。これは他のメンバからの応答を待つ時間で、これを経過することで何らかのアクションが発生します。単位はミリ秒で指定します。
QoSタイムアウト自体は応答を待つ最大時間を指定するもので、最小ではその値の半分の時間を待機します。より大きな QoS タイムアウトを使用することでネットワークや相手ホストからの応答遅延を障害として扱いません。逆に小さな QoS 値を使用することで実際の障害に迅速に対応できます。
インターシステムズは、特に仮想環境において、例えばバックアップや仮想ゲストのマイグレーション実行などでデフォルトの QoS タイムアウトを超過するようなシステム全体の応答遅延が発生するケースを確認しております。典型的な(非仮想化の)物理ホストで専用ローカルネットワークに接続されたホスト間ではデフォルトのQoS タイムアウトで継続的な動作が可能な場合が殆どです。
デフォルトの QoS タイムアウトは2秒(2000ミリ秒)です。今後のバージョンではこの値を8秒(8000ミリ秒)に変更します。これにより一部のハードウェア構成において発生する断続的な数秒間の無応答も許容するようになります。
ミラー構成を行っているシステムのハードウェア構成を検証し、(仮想)環境上で定期的に行われる処理や操作の影響を考慮して適切な QoS タイムアウトの値を設定することを推奨します。
QoS タイムアウト値を増やすかどうかを判断するために、意図しないフェイルオーバの可能性について実際の障害発生時の低いレスポンスを念頭におきつつ考慮してください。値はシステム管理ポータル ミラー編集のページか、^MIRROR ユーティリティで変更できます。
本件についてのご質問は
インターシステムズジャパン・カスタマサポートセンターまでお問い合わせください。