
企業: グローバル金融テクノロジー・リーダー
課題: 複数のソースからのデータを集約・正規化し、分析を促進し、インフラコストを削減し、運用機能を統合する360度データ戦略を策定
成果: InterSystems IRIS®データプラットフォームを使用したスマートデータファブリック・アーキテクチャを活用することで、システムの複雑性を軽減し、パフォーマンスを向上させ、インフラコストを削減。
課題
150の証券会社とウォール街ほぼすべての銀行をカバーする同社の顧客は、従来のソースだけでなく、IoTデバイスやソーシャルメディアなどの新しいソースも含め、あらゆる角度から入るデータ量の増大に直面していました。
データを新しい場所に移動するという選択肢は常にありました。しかし、それは長期的には、リアルタイムデータへの高速かつオンデマンドなアクセスの必要性など、新世代の要件をサポートできない従来のアーキテクチャを使用することを意味していました。
新しいアーキテクチャのアプローチ
「データのコピーを取って、レガシーな問題から解放されたいという誘惑に駆られるかもしれません」と、同社の開発担当副社長は話します。 「しかし、より良い解決策はアグリゲーションレイヤー、API対応のオーケストレーションレイヤーを構築することです」
このレイヤーは、 スマートデータファブリック・アーキテクチャとして知られるものの一部であり、現在および将来のデータ負荷の重さをサポートするために採用されています。
インターシステムズのソリューションパートナーとして、同社はデータファブリックを構築するための多くの機能を一つの製品で提供する InterSystems IRIS®データプラットフォームを使用しています。
この旅の目的は、同社ユーザーにビジネスデータの統合された、信頼できる、リアルタイムのビューを提供することであり、データを有効活用する必要があるグローバル企業のデータ管理の問題を、本質的に解決することです。
競争力を維持するためには、より多くの情報に基づいた意思決定を行い、より良い顧客サービスを提供し、提供する製品をカスタマイズする必要があります。
一歩進んだエンタープライズデータファブリック
データファブリックアーキテクチャは、既存のシステムを置き換えるのではなく、補完するものです。 エンタープライズデータファブリックは、ビジネス全体のデータ資産への安全なアクセスを、迅速かつ簡素化するアーキテクチャーのアプローチです。
スマートデータファブリックは、データ探索、ビジネスルール、ビジネスインテリジェンス、自然言語処理、機械学習など様々な分析機能を組み込むことで、このアプローチを進化させます。企業が新しい洞察を得て、迅速かつ容易にインテリジェントな予測や購読サービス、アプリケーション強化を実現することをサポートします。
段階的なアプローチ
同社のスマートデータファブリック構築への段階的アプローチは、インターシステムズのIRISをベースにした、データ集約レイヤーの実装から始まりました。 このレイヤーでは、リアルタイム、日中、バッチ、ストリーミングの取り込みが可能です。 会社の内部システムだけでなく、サードパーティのデータストアを含む、顧客のシステムとも統合されます。
新しいスマートデータファブリック・アーキテクチャは、次世代のウェルスマネジメントアプリケーションを含むイニシアチブをサポートするもので、アグリゲーションレイヤーは、多くの異なる口座決済エンジンからのデータを統合する必要があります。 ユーザーは、標準的なAPIを使用して顧客・口座の資産と債務をリアルタイムで表示する必要があります。
「彼らはスピードを求めています」と開発担当副社長は語ります。
「一瞬の反応が必要です」「テストでは、新しいアーキテクチャは、スピードだけでなく現在の5倍のボリュームへの拡張性、一日200万取引の処理、7年分のデータの保存など、ユースケースの必要要件を満たしていることが明らかになりました。 さらにInterSystems IRISは、別のアプローチと比較して、インフラストラクチャのわずか30%を使用するだけで、パフォーマンスが900%向上することがわかりました。スマートデータファブリックの実装には、既存のハードウェアやシステムのプラグを抜く必要はありません。同社の開発担当副社長は、組織全体で「フットプリントを近代化するために」これを使用することを計画しています。
「レガシーアプリケーションを切り離し、APIレイヤーを使用して新しいアプリケーションを使用できるように、アクセスレイヤーのAPIの構築に移行し、最終的にはレガシーアプリケーションの一部を分解する予定です。
スマートデータファブリックは、業界トップクラスのアナリストたちから”データ管理の未来”と呼ばれています。それは顧客をはじめ多くの企業が競争力を維持するために必要だと認識していることを意味します。スマートデータファブリックは、ビジネス全体のデータの集約と調和、複雑な分析のためのデータへのゲートウェイの構築、業務機能の統合、インフラコストの削減などに対応しているからです。
またデータを最大限に活用するだけでなく、協働と革新をサポートし、変化する市場環境に対応できる敏捷性を提供します。