インターシステムズは、6/10(木)~ 12(土) に米子コンベンションセンター、および Webにて開催される「第25回日本医療情報学会 春季学術大会」
にて、共催セミナーを開催いたします。
今回の共催セミナーでは、愛媛大学 大学院医学系研究科 医療情報学講座 教授 木村映善 先生より「医療情報ネットワークにおける相互運用性確保の恩恵とは何か」と題し、NY州のコロナウィルスの事例を通して相互運用性の重要性についてお話を頂きます。
ぜひご参加ください。
共催セミナー 開催概要
第25回日本医療情報学会 春季学術大会 共催セミナー
日時:2021年6月12日(土)12:55~13:55(予定)
会場:米子コンベンションセンター、 WEB開催(ハイブリッド方式)
参加方法:Webからの事前登録
https://jami2021symp.org/index.html
大会プログラムは
こちらからご覧ください。
最新情報は、
大会ホームページでご確認ください。
座長:国立研究開発法人国立国際医療研究センター 医療情報基盤センター センター長 美代 賢吾 先生
演題「医療情報ネットワークにおける相互運用性確保の恩恵とは何か 〜NY州のコロナウィルス対応の事例に学ぶ〜」
愛媛大学 大学院医学系研究科 医療情報学講座 教授 木村 映善 先生
新型コロナウィルスの対策を通して公衆衛生活動と医療機関の保有している医療情報システムとの緊密な連携が重要な課題であることが世界的に認識されるようになっている。
ニューヨーク州医療情報ネットワーク(SHIN-NY)はニューヨーク州の6つの地域ネットワーク(Qualified Entity: QE)を接続し州全体で安全に医療情報交換をする医療情報ネットワークである。SHIN-NYはEHR/HIEの相互運用性を推進し、再入院率や医用画像の重複撮影の減少といった具体的な成果につなげている。その取り組みに貢献しているのがSHIN-NYを通じて州全体で入院・退院・転送のADT通知をリアルタイムでアラート配信し、担当医療従事者がフォローアップする体制である。新型コロナウィルス対応の一環として、SHIN-NYはニューヨーク保健局と連携してCOVID-19の検査を州の電子臨床検査報告システムに蓄積し、先述のアラート配信システムを利用してウィルス陽性反応に関する情報を受け取れるようにした。医療従事者はその情報を受け取って対応を検討できるようになったのである。
平常時の医療連携ネットワークを利用してパンデミックに対して効果的な対応ができるようにしたことは示唆的である。有事が発生して泥縄的にシステムを作るのではなく、平常時からネットワークを活用していくことが迅速かつ効果的な対応につながると思われる。真の相互運用性へ向けた精力的な取り組み、そしてリアルタイム性のある情報配信を通して医療従事者と患者の具体的な恩恵につながっているところは見倣うべきであろう。